「麻薬王」ざっくりあらすじと感想

個人的にほぼ観ないと言っていいほど縁遠い韓国映画。面白いと思う作品はこれまでもいくつかありましたが、かといって好んで観るほど気になるものが無かったせいか、今の韓国映画の事情が全くわからない状態での観賞となりました。

ざっくりあらすじ

舞台は韓国、戦後から1970年代あたりまでの間の話だと思います。当時日本で流行していたヒロポン(覚醒剤の一種)が金になるということを嗅ぎつけ、平凡な貴金属ブローカーだったイ・ドゥサム(役:ソン・ガンホ)が麻薬ビジネスで大勝負をかける話です。裏の顔は麻薬王、表は政界とも繋がるほどのビッグネームに成り上がりますが、そう長くは続かず・・・というような展開です。

感想

この作品素直に面白いです。ストーリー構成が良いのかとにかく無駄なシーンはほぼないのでテンポ良く飽きもせず観ることができると思います。扱うものが麻薬なので、ドス黒く、陰湿な流れの話かな?と思いがちですが全然そんなことはない。むしろコメディな場面が多くクスッとしてしまうことは多いはず。かと言って度が過ぎることもないのでとにかく纏まりが良い作品になっています。

相手に屈辱を与えるのは韓国の伝統なのか?と思ったシーン

冒頭から登場するシーンで地元のヤクザに因縁をつけられて謝罪としてお酒に尿を混ぜたもの飲まされるところがあります。日本人の感覚で言うと、屈辱感を味合わせるという意味で、土下座やヤキを入れてわからせる的なところまでは理解できます。ですが尿を飲ませるって言うのは恐らくほとんどの日本人の発想にはないものではないかと。

教育の問題なのかな?なんて思ったりして。でも韓国って確か儒教の国とか言ってたよね?なんて。儒教って礼儀にはウルサイんじゃなかなったかな?目上の前でお酒を飲む時口元を隠したりするほど相手に礼儀を尽くすんじゃなかった?それなのに、人に尿を飲ませるとかやっちゃうんだ?という驚きが・・・どうしても理解できなかった。

相手を屈服させるまで攻撃する。これが文化なんだろうかとか。そういえば作品中のイ。ドゥサムの言葉に「ヒロポンで日本をダメにしてやりましょう!これが愛国にも繋がる」みたいなセリフが出てきます。日本人の感覚ではビジネスと国など結びつける人ってほぼいませんよね?

他国の元首を土下座させる像を作るとか、普通に考えてありえないことをこの時代でも平気でやってしまう国ではあるので、まんざら映画の設定が誇張されただけというわけでもないのかな?とも。

「売人が食っちゃダメ」は各国共通のようで

麻薬を扱っている人が自身も中毒になってしまうこと。これは各国共通のようですね。「自分がハマってどうすんだよ!」みたいな掛け合いは麻薬絡みの映画では本当に多い。ミイラ採りがミイラになるみたいな。

本作でも、イが中毒になってしまいます。理由はいろいろあると思うけど、大きな理由は仕事上のプレッシャーだったようです。だったらやらなきゃ良いのに。

作品後半でイ・ドゥサムの様子が急変していきます。他の作品でもあまりみることがないほど荒れ果てていき、麻薬中毒というよりは精神疾患に近い症状がで始めます。離脱症状なんてのを聞きますけどこういうものなのでしょうか?だったら嫌だな。やっぱりこんなものに頼って不安から逃れるとか楽になりたいなんて安易な気持ちは捨てるべきですね。これじゃ廃人。生きていても何も良いことないだろうし。楽になるつもりで始めた麻薬が皮肉にも最後は苦痛の元凶でしかなくなるという事実。

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