石つぶて ~外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち~は面白い!の話

おじさん(私含め)大好物のビジネス系ドラマ。池井戸先生の作品などこの手のジャンルがお好きな方なら間違いなくオススメの硬派なドラマだと思います。アマゾンプライムで配信中。

作品について

キャスト

佐藤浩一さん、江口さん、北村さんの三人を軸に展開していきます。江口さん、私的には「ガイアの夜明け」の淡々とした司会の姿がどうしても頭から離れないので、本作のような荒々しい役どころは新鮮さがあります。「虎狼の血」の一ノ瀬までとはいきませんけど、こういうクリーンなイメージで売っている方がたまに見せる粗暴な感じ、嫌いじゃ無いかも。と言ってもやっぱり優しさが隠せない雰囲気があるので、あまり向きではないのかな?なんて印象はあります。

一方で佐藤浩一さん、北村さんあたりは役にハマり過ぎていて怖い。特に北村さんの目・・・悪いことしてそう。あと、菅田俊さん、かっこいいなぁ・・・。ヤクザ役で出てないものを久々に観た感じがしますが、刑事もまたハマり過ぎ。声の枯れ方はマル暴です。

ストーリー

原作が清武英利氏。誰だ?と思ったら、あの巨人軍の清武元代表なんですね。作品の元ネタは実際にあった「外務省機密費流用事件」のようで、リアリティがある分作品が引き締まっています。

感想

2017年にWOWOWで放送された作品です。WOWOW、かなり昔に解約しちゃったけど、こうして動画配信サービスで手軽に観ることができて良い時代になったなぁ〜なんて。

サンズイ・・・

冒頭から「サンズイ・サンズイ・・・」と、作中頻繁に出てくる単語があります。これ後で調べて分かったのですが、汚職事件の隠語だそうです。専門的過ぎる隠語にはテロップ入れてくれると嬉しかったなぁとか。

このドラマは外務省を舞台に話は進んでいきます。私は実際の事件を知らずに観はじめたので、当初業者と外務省間での贈収賄のたぐいの話かな?と思わせて展開していくのですが、実はそれほど軽いものではなく、裏に巨大な闇を抱える大事件となっていくというお話になっています。それが「サンズイ」ということなんですね。

この事件、実際にあったということですが、素人考えで大きな疑問点が出てきます。それは首謀者がノンキャリだったというところろ。キャリアは見て見ぬフリをしていたのだろうか?とか、こんな美味しい役どころをなぜノンキャリに全権任せていたのだろうか?と。

警察も腐ってる

外務省機密費流用事件をさらっと調べた限り処分者の中に警察幹部は含まれていない様子ですね。本作を観ていて一番腹が立つのは、外務省側よりもむしろ警察幹部の癒着や隠蔽体質でした。元々横領とかする奴らが悪いのは当然として、それを取締る側がこんなだらしないのでは話にならないだろう!と。

金持つと、なんで馬買うんだろう?

これに限らずですが、不正に得たお金の使い道としてよくあるのが、①女(or男)、②高級品③馬というのが相場になると思います。①と②については、なんとなく想像はつくのですが③については毎度どうしても理解できません。競馬をやるという人はたまにお会いしますけど、馬を持ちたい!って人って今まで会ったことが無いのでなおさら。

最近のニュースでも横領したお金で馬を多頭購入していたというものを見たのですが、不正蓄財した人=やっぱり馬が好き!という方程式でもあるのかな?と。謎すぎます。

現金は諸刃の剣だった

現金って、どこから来てどこに行ったかが一番わかりにくいものだと思います。通帳に記帳されるわけではないので、出入の記録さえ残らない。なので、「もらいました」と言われればそれまでなんですよね。(この部分では贈与税の問題で別の問題は出てくるのですけど)

北村さん演じる真瀬(まなせ)が、着服したお金を自分の預金口座に現金入金していたものを突っ込まれた際「父の遺産で・・・」と言い逃れをするシーンがあります。この後の捜査でさらに隠し口座が多数出てくるので収支が合わずバレるのは時間の問題だったのですが、外務省職員を任意で取り調べにかけたという手前、警察の威信をかけてなんとしても2日以内に自白や確証を取らなければならないプレッシャーの中、佐藤浩一さん演じる木崎刑事が見事に落とすのでした。暴いたのは「現金の盲点」・・・。痛快なシーンでした。

表に出せない税金など必要なし。

そもそも機密費なんて、会計外のお金を作るからこういうことになる訳で、そんなもん無くせば良いだけの話。国には表に出せない金の使い方があるよ!なんて言われても、一般市民からしたら「はぁ?」って感じになりますよね。いったいどんな金なんだよ?と。隠さずにこれこれこういう理由で使いましたと公表すれば良いだけなのでは?と思うのですけどね(もちろんそこに議論は生まれますが)。

よく「必要悪」なんて言い方をすることがありますが、いやいや、これはただの悪だから!全然合理的じゃないから。

ということで、観終えた感想は「機密費なんて要らない」と「警察は癒着するな」という2点でした。ハッピーエンドな終わり方なので、日頃職場で仕事での理不尽にさらされ、ストレスが溜まっている方(特におじさん)にオススメなドラマだと思います。

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